「新築住宅」VS「中古住宅&リフォーム」
リフォーム予算は?
全体でどこまでをリフォームするのか、設備のグレードをどうするのかなどによって、実際にかかる費用はそれぞれ違います。中古の一戸建て住宅の場合には、耐震補強工事、主要構造部の修繕や改修、外壁や屋根や外構をどうするのかなどにより大幅に異なり、場合によっては新築同様のリフォーム費用が2,000万円を超える場合もあります。
費用の概算をあらかじめ把握するには、自分たちの希望の具体的なイメージを持ち、物件探しの段階からリフォーム会社の担当者にサポートしてもらうことも効果的です。また、建物構造などの欠陥が気になるときには住宅検査会社の利用も必要になります。手間がかかってしまうことはありますが、住みたい場所を選びやすいメリットがありますね。
新築の方がラクに選べる
その反面、リフォームを前提にして中古を購入する場合、リフォーム費用が自己資金などでまかなえないときには、通常のローンよりも金利が少し高めの「リフォームローン」を借りなければならないことがあります。また、事前に下調べをして知識を得たり、内装や設備について細かくカタログや資料を検討したりするなど、かなりの労力が必要になる場合があります。
中古住宅は価格をよく見極めましょう
中古のメリットは何といっても価格です。購入費用を抑えた分、リフォームにたっぷりお金をかけ自分好みの住居に作り変えることもできるでしょう。新築と同じ予算ならより条件の良い、広い物件、駅に近い物件も選択肢に入るでしょう。しかし、「中古なら新築よりも必ず安い」というわけではありません。立地条件などに優れ築年数が浅い物件では新築価格より高く売られる場合もあります。本当にこの場所でいいのか?この建造物で大丈夫なのか?どのぐらいリフォームが必要なのか?しっかりと考えていきましょう。
劣化の程度がさまざまな中古住宅
住宅の長寿命化が本格化したのはまだ近年のことで、以前、木造一戸建てが15年~20年の寿命とされていた頃に建てられた「短寿命住宅」が現在の中古住宅としてそのまま売られている場合もあります。 中古住宅を安く手に入れ大掛かりなリフォームをしても、短期間で建て替えの必要に迫られたのなら逆に高い出費になりかねません。もちろん住宅の寿命は個々の条件によって異なりますし、どのようなメンテナンスをしてきたのかによっても大きく差がでてきます。建物の劣化の程度や修繕の状態、設備交換の必要性など、さまざまな角度からチェックをすることが重要です。
メリットとデメリットは?
新築住宅購入
【○】メリット■ 中古よりも税制面で幅広い優遇措置
■ 住宅ローンを借りやすく資金計画や購入の段取りがラク
■ 想定外の出費は比較的少ない
■ 引き渡しを受ければすぐに入居が可能
■ 最新の住宅設備やセキュリティなどを導入していることが多い
■ 業者による保証やアフターサービスが受けられる
■ 住宅寿命が昔よりも長くなっている
■ 隣地との敷地境界が明確になっているものが多く、境界トラブルが起きにくい
【✕】デメリット
■ 隣家をどんな人が買うのかで、住み心地に影響がある場合もある
■ 広大な開発分譲地などでは、全体工事完了後に交通などの周辺環境が変わることがある
中古住宅購入&リフォーム
【○】メリット■ 新築よりも立地面での選択肢が多め
■ 手抜き工事などの症状が現れているケースが多く発見しやすい
■ 築年数以外の条件が同一なら、新築よりも価格自体は安い
■ リフォームにお金をかければ、自分の好みどおりの部屋にできる可能性がある
■ 周辺環境、生活の利便性など、実際に住んでいた人の感想が聞ける
【✕】デメリット
■ 個人売主のケースが大半で、いざというときの保証が十分でない場合がある
■ 建物に関する書類や設計図面などが揃っていない場合も多い
■ 以前は他人が住んでいたという事実が気になる人には不向き
■ 残りの住宅寿命により、短期間で建替えの必要に迫られることがある
■ 同じ築年数でも住んでいた人によって、建物の劣化の程度がさまざまである
■ 予算がつかみづらく、想定外の出費を強いられるケースも多い
■ 仲介手数料が必要な分、購入諸費用が高めになりやすい
■ 耐震性が不十分な物件もある(昭和56年以前のものは特に)
■ 建物のデザイン自体が古めかしいことがある